近年、ビジネス環境はものすごいスピードで変化しています。そのような環境下で生き残るためには、社会人としての高いスキルが必要であり、変化に柔軟に対応する必要があります。
一方、社会人が身につけるべきビジネススキルは多岐にわたります。リーダーシップ、論理的思考力、マーケティング、文章力、プログラミング。挙げればきりがないほど、たくさんあります。何から手をつけていいのか、なかなかわからないのではないでしょうか?
そして、このような膨大なビジネススキルが体系化されておらず、その全体像を把握しにくいことが、勉強や習得を阻んでいる要因の一つだと感じています。
そこで、世の中に散在するさまざまなビジネススキルに関する情報を調査・分析し、独自の方法で体系化しました。ビジネススキルの習得に、ぜひお役立てください。
ビジネススキル一覧
ビジネスに欠かせない、ビジネススキルについてご紹介します。
5つの考える力
5つの考える力
考えることができるかどうかで、人の行動の限界が決まります。ビジネス活動は、
- 情報収集
- 分析
- 議論
- 資料作成
- 提案
などたくさんありますが、これらの活動の根底にあるのは、
- 「どのような情報を集めるか?どのような情報を集めるか?」
- 「どんな分析をするのか?どんな分析をするのか?」
- 「どんなミーティングをするのだろう?どんなミーティングをすれば良いのだろう?」
- 「どんな資料を用意すればいいんだろう?どんな資料を用意すれば良いのだろう?」
- 「どんな提案書を書けばいいんだろう?どの様な企画書?」
などの思考スキルなのです。
思考力が不足していると、いくら他のスキルを身につけても「応用」が利きません。
時々、「せっかくビジネススキルを身につけたのに、実践で使えない」と悩んでいる方を見かけます。多くの場合、その理由は「考える力」が足りないために、ビジネススキルを応用できないからです。思考力は、すべてのビジネススキルの根幹をなすものです。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、「物事を体系的に整理し、論理的かつ一貫した方法で考え抜く思考法」を指します。
これまで述べてきた「課題思考」・「クリティカル・シンキング」は、「何を考えるべきか?」ということに関わる能力です。論理的思考とは、「どのように考えるべきか?」を考える力です。論理的思考とは、「どう考えるか?」を考える力です。
ロジカルシンキングを身につければ、「分析力」・「問題解決力」の向上に大きく役立ちます。
世の中に現れる現象の多くは、さまざまな要素が複雑に絡み合っており、漠然とした「全体像」を捉えるだけでは、有益な示唆を得ることは難しいです。
世の中の現象を正しく分析するためには、全体として捉えるだけでなく、個々の要素を検証し、その関係性を深く掘り下げていくことが必要なのです。そして、それぞれの要素にどのような関係があるのか?を深く掘り下げていく必要があるのです。
クリティカルシンキング
クリティカルシンキングとは、物事を鵜呑みにせず吟味し、適切に疑問を投げかける能力のことです。
課題との関係では、「その課題が適切かどうかを問う力」と言えます。課題との関連で言えば、「その課題が適切かどうかを問う力」と言えます。
クリティカルシンキングを身につけることができれば、これまでの常識や通念を覆し、物事の新たな側面を発見することができるようになるのです。
つまり、一つの側面にとらわれず、中立的に、さまざまな角度から考えることで、新しい可能性を切り開くことができるようになるのです。
抽象化思考
抽象化思考とは、「具体的・個別的なものから離れ、より応用範囲の広い概念として物事を捉え直す力」を指します。抽象化思考を身につけると、「柔軟な思考力」を手に入れることができます。
アナロジカルシンキング
アナロジカルシンキングとは、「自分の知っている知識や経験」を「自分の知らない分野」に当てはめて考える思考法です。
スタートアップの起業家へのインタビューで、「遊んでいると仕事のひらめきが生まれる」・「遊んでいるときに新しいビジネスのアイデアが浮かぶ」という話を読んだことはありませんか?
その意味は、「遊び」で学んだことを、まったく別の分野の「ビジネス」に応用できるということです。
また、大企業の経営者が「戦国武将の本」や「スポーツのコーチの本」を好んで読むのも、違う分野で学んだことを自分のビジネスに生かしたいからです。
このように、類推して考えることができる人は、あらゆるものから学び、それを異なる分野に応用する力を持っています。そのため、類推思考ができない人に比べて、一度の経験から数倍の学びを得ることができるのです。
分析力
インターネットが世の中に広く浸透し、情報やデータは黙っていても手に入るようになりました。一説によると、世の中に流通するデータの量は、世界の砂粒の数よりも多いと言われています。
一方で、情報やデータの量が増えれば増えるほど、それらを扱うことは難しくなり、適切な分析視点を持つことの重要性が日に日に増してきています。
しかしながら、分析と一言で言っても、「何をどうすればいいのか?」を理解していなければ、「適切な分析視点を持つ」ことの重要性は、日に日に増していきます。分析の意味を理解していないと、膨大な情報・データを前にして足踏みしてしまうことはよくあることです。
分析とは、「複雑なものを個々の要素や構成要素に分割し、その構成などを明らかにする作業 」です。とすれば、優れた分析こそが、現状を把握する唯一の方法なのです。
優れた分析とは、「全体」を漠然と理解するだけでなく、個々の情報・データを吟味し、それぞれの情報・データ間の関係をより深く理解することで、さらに、それぞれの要素がどのような関係にあるのか?を深く掘り下げていくことが必要です。
収集した情報に関しては、分析して初めて有益な示唆になるのです。
情報収集力
ビジネスパーソンの時間の多くは、「何かを調べる」という情報収集に費やされることが多いのですが、どんな仕事でも、まずは現状を正確に把握することが大切だからです。
しかし、情報収集の目的は、情報を集めることではありません。
一般的に情報収集は、「情報収集」→「情報の整理」→「情報の解釈」→「物事の判断」という順序で行われます。つまり、「情報収集」というのは判断に役立ってこそ価値があるのです。
資料作成のスキル
資料の作成方法は、ビジネスの成果を大きく左右することがあります。提案や報告・交渉など、多くのビジネスのやり取りは資料や文書を通して行われるからです。
どんなに優れた分析や計画を立てても、その良さが周囲に伝わらなければ、失敗に終わってしまいます。つまり、企画のプロセスは「企画を立てる」ことで終わるのではなく、「その良さを周囲に理解してもらう」ことで初めて成立するのです。
コミュニケーションスキル
仕事の悩みの9割は、人間関係によるものと言われています。
ビジネスとは本来、人と人の関係ですから、立場の違う人たちとの良好なコミュニケーションは、自分の評価だけでなく、時にはビジネスの結果さえも左右することがあるのです。
コミュニケーション能力とは、お互いに共通認識を持ち、信頼関係を構築する能力のことです。
プレゼンテーション能力
どんなに素晴らしい提案であっても、伝え方が悪ければ、その価値は正しく評価されません。お客様・社内の人に提案の価値を伝え、モチベーションを高めるためにも、プレゼンテーションのスキルはとても重要なのです。
戦略策定のスキル
どんな企業でも資源は限られており、その限られた資源の中で成果を上げなければなりません。そこで登場するのが「戦略」になります。
戦略とは、より良い成果を得るためには、何に資源を集中させるべきか?という問いに対する答えで、つまり、勝つための方針なのです。
問題解決のスキル
問題と聞いて、皆さんは何を想像しますか?実は、ビジネスの世界では、「問題」には大きく分けて3つの種類があります。
1つ目は、すでに発生している「顕在化した問題」です。例えば、競合他社の製品を大胆に値引きした結果、自社製品の売り上げが減少し始めたというのは、「顕在化した問題」の典型的な例です。すでに異常の兆候が見えているため、問題を発見しやすいです。
もう一つは、将来発生する可能性のある「潜在的な問題」です。例えば、数年後に予想されるある環境変化に対して、企業の対応能力が不十分である場合が「潜在的問題」の典型的な例です。
第三は、「設定型問題」で、これは、高い理想を実現するために、企業が自ら設定した問題です。例えば、「セット型問題」とはビジョンを実現するために、自社に何が足りないかを設定する問題です。
このように考えると、ビジネスは問題解決の連続といっても過言ではないでしょう。
問題解決能力が身につけば、「発生型問題」・「潜在型問題」だけでなく、「設定型問題」も解決できるようになり、周囲をより理想的な状態へと導くことができます。
ファシリテーションスキル
近年、過去の前例にとらわれないイノベーションを生み出すために、部門を超えたプロジェクトやワークショップによる創造的な問題解決の必要性が高まっています。
創造的なイノベーションが必要ですが、これはクリエイティブとは、一人ひとりが持っている先入観や固定観念を覆すことであり、そのためには、固定観念を揺るがすような問いかけが必要だからです。
ファシリテーションのスキルを身につけることができれば、創造的イノベーションだけでなく、「部門間の合意の形成」・「参加型学習」・「組織の変革」など、さまざまな局面で役立つことでしょう。
プロジェクトマネジメントスキル
今日、多くの企業が「定型業務」のみで仕事をすることに限界を感じています。
それは、市場が成熟し、世の中が急速に変化する中で、「どの部門にも属さない課題を解決する」「部門を越えて新しい価値創造に挑戦する」ことが必要になってきているためです。
そこで重要になってくるのが、部門を越えて仕事をする「プロジェクトワーク」と、プロジェクトを円滑に進めるための「プロジェクトマネジメントスキル」です。
リーダーシップスキル
役職や肩書きを外しても、どれだけの人がついてきてくれるでしょうか?地位や権威以外で人を動かしたいのであれば、リーダーシップスキルの習得が不可欠です。
コメント