タイピングを速くするいちばんの近道は、意外にも「速く打とうと焦らないこと」です。スピードより正確さを優先し、正しい指使いで、画面を見ながら毎日少しずつ練習すれば、速度は後から自然についてきます。
この記事では、40代でタッチタイピングの練習を始めた私が、遠回りをした経験から学んだ「タイピング速度を上げる方法」を紹介します。
タイピングの速度がなかなか上がらない理由
「タイピングの速度を上げたい」と思っても、練習を始めたばかりのうちは速く打てなくて当たり前です。まずは、なぜ速度が上がらないのかを知っておきましょう。
スピードを意識するほどミスが増える
タイピングの速度を上げたいと思うと、どうしても「速く打つこと」を意識してしまいます。しかし私の経験では、最初からスピードを求めて焦って打っていると、いつまでたっても誤字・脱字だらけの状態から抜け出せません。
打ち間違えるたびに文字を消して打ち直していては、結局時間がかかります。間違いに気づかずに先へ進んでしまえば、後から見直して修正する手間も増えます。
ミスを減らす具体的なコツは「タイピングのミスを減らす10のコツ」にまとめています。
早打ちゲームから始めて遠回りした私の失敗
私も練習を始めた頃は、「寿司打」などの早打ちタイピングゲームに手を出して、ずいぶん遠回りをしました。時間制限に追われてスピードばかり追いかけ、正確さを重視するようになるまでに数ヶ月もかかってしまったのです。
これは経験した人でないとなかなか実感できないのですが、本当に正確さが大切です。最初から正確さを意識していれば、こんなに遠回りしなかったのに、と今でも思います。
「正確に打つ=結果的に速い」が上達の鉄則

タイピングの練習について調べると、「速度よりも正確さを重視しましょう」というアドバイスをよく目にします。私自身、知恵袋のアドバイスどおりに練習してみたことがありますが、そこでもベストアンサーは「速く打つことより正確さを重視するほうが近道」というものでした。
私がいちばん伝えたいのは、次のことです。
正確に打つ=結果的に速い
スピードはいったん忘れて、正確に打つことに重きを置く。少しもどかしく感じるかもしれませんが、しばらくはこの方法で数ヶ月続けてみるのがおすすめです。ミスが減れば、打ち直しの時間がなくなるぶん、全体のスピードは確実に上がっていきます。
タイピングの速度を上げたいなら、「焦って速度を上げようとしないこと」。これが、遠回りをした私がたどり着いた答えです。
タイピング速度を上げるための3つの基本
「タイピング 速度 上げる」と調べると、よく次の3つのアドバイスが出てきます。どれも当たり前に聞こえますが、それぞれに大切な意味があります。
1. 正しい指の使い方を覚える
これは、タッチタイピングの一番の基礎であるホームポジション(キーボードの「F」と「J」に左右の人差し指を置く、基本の指の位置)を徹底的に体に覚えさせ、決められた指でキーを打つということです。
速く打つためにはホームポジションにこだわらなくてよい、という意見を見かけることもあります。ただ、これからタイピングを身につけようという初心者は、基本に忠実に練習するのがおすすめです。最初は違和感があっても、その感覚がなくなるまで練習を続けましょう。
ホームポジションの覚え方や具体的な練習の進め方は、「タッチタイピング練習方法まとめ」で詳しく紹介しています。
2. キーボードを見ないで打つ
言いかえると、画面を見ながら打つということです。画面を見て打っていれば、タイプミスにすぐ気づき、その場で直せます。間違えた部分をさかのぼって修正するのは時間のロスになりますし、誤字脱字を見落とす原因にもなります。
つまり、ここでも大切なのは「速さより正確さ」です。
どうしても指先を見てしまう人は、手元を見ても意味がない環境をつくってしまいましょう。例えば、キーに文字が印字されていない無刻印キーボードを使えば、見たくても文字がわからないので、自然と画面を見て打つようになります。
3. タイピングしやすい姿勢を保つ
椅子の高さや目線を合わせ、腕を無理なく動かせる姿勢で打つということです。寝そべって練習する人はいないと思いますが、背中が丸まっていたり、腕が窮屈だったりすると、指もスムーズに動きません。
私の場合は、タイピング中は自然と背筋が伸び、腕を動かしやすい体勢になっています。一度、自分の姿勢を見直してみてください。
結局、どのアドバイスも「練習あるのみ」
いろいろなアドバイスを調べても、最後は「練習あるのみ」とまとめられていることがほとんどです。楽をしてタイピングの速度を上げる方法は、残念ながらありません。
ただし、どんな練習をするかは大切です。次の章では、速度を上げるための練習のコツを紹介します。
タイピングを速くするための練習のコツ
自分に合った練習方法を早く見つける
タイピングの速度を上げるには、ひたすら練習するしかありません。問題はその練習方法です。早く上達したいなら、自分に合った練習法をできるだけ早く見つけることが大切です。
練習ソフトを使う、タイピングゲームで遊ぶ、実際の文章を打つなど、方法はさまざまです。いくつか試して、続けやすいものを選びましょう。
短い時間でも毎日続ける
そして何より、毎日休まず、短い時間でも練習することです。1日にまとめて長時間練習するよりも、短い時間を毎日積み重ねるほうが、指が確実にキーの位置を覚えていきます。
幸いなことに、タイピングの練習にはテストのような期限がありません。期末テスト前の一夜漬けのように焦る必要はないので、自分のペースで毎日コツコツ続けましょう。
無理のない目標を月ごとに立てる
焦りは、スピードを意識しすぎることから生まれます。無理な計画は立てず、身近な目標を月ごとに決めてみましょう。
例えば寿司打で今1,000点くらいなら、1ヶ月後には1,500点を目指す、というように「これならいけそう」と思える目標にするのがポイントです。小さな目標をひとつずつクリアしていくことが、自信につながります。
毎日の記録をつける
日記のように、その日の最高記録を毎日エクセルなどに記録していくのもおすすめです。ダイエット中の人が毎日体重を記録するのと同じで、過去の自分と比べることで成長を実感でき、練習のモチベーションを保てます。
「絶対に無理だ」と思っていたタッチタイピングが、少しずつ進歩している。その事実を数字で確かめられると、ほかのことにも挑戦してみようという気持ちが湧いてきます。
挑戦を家族や同僚、SNSで共有する
大人になってからのタイピング練習は、ひとりで地味な練習を続ける孤独な挑戦になりがちです。ゲームで新記録を出しても、自分ひとりで喜ぶだけでは寂しいものですよね。
そこでおすすめなのが、練習の記録を誰かと共有することです。
- 家族や同僚に伝える:身近な人に挑戦を打ち明けると、応援してもらえることが多いです。すでにタイピングができる人から、的確なアドバイスをもらえることもあります。せっかくのアドバイスは、やる前から否定せず、まずは信じて試してみましょう。
- SNSで記録を公開する:X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSで、毎日記録をシェアするのも効果的です。気が向いたときだけでなく、決まった時間に毎日投稿するのがコツです。続けていると、つながっている人たちが少しずつ反応してくれるようになり、それが励みになります。
SNSで「タッチタイピング」などのキーワードで検索すると、同じように練習中の人がたくさん見つかります。そうした人とつながり、お互いに刺激し合うのもひとつの方法です。
無料で基本練習できるおすすめのオンラインソフト
速度を上げるための基本練習には、無料のオンラインソフトで十分です。なかでもおすすめなのが、「マイタイピング」と「イータイピング(e-typing)」です。自分のレベルに合ったコースを選んで、繰り返し練習しましょう。

※マイタイピングの画面
どちらのソフトも、次に押すキーの位置と使う指を画面上でオレンジ色に表示して案内してくれます。手元を見なくてもよいので、画面を見ながら打つ習慣が身につくのがメリットです。タイプミスをすると音で知らせてくれるほか、飽きないように定期的にお題が変わるのもうれしいポイントです。
有料ソフトなら「特打」がおすすめ
有料の練習ソフトで優秀なのは、間違いなく「特打(とくうち)」です。2026年10月時点では、ソースネクストの公式サイトで2,090円(税込)で購入できます。
私はタイピング練習のためにパソコン教室に通ったこともあるのですが、そこでもこのソフトが使われていました。パソコン教室の先生にも認められたソフトといえます。
無料のソフトは自分の財布が痛まないぶん、つい気がゆるみがちです。身銭を切って有料ソフトを買うのも、練習を続けるためのひとつの工夫です。私も実際に購入しましたが、無料ソフトにはない特定の指やキーに絞った反復練習コースがあり、苦手なポイントを集中して特訓できます。初心者から上級者までさまざまなレベルが用意されているので、長く使い続けられるのも魅力です。
特打 - タイピング練習・習得ソフトソースネクスト公式サイトで見る![]()
特打の特徴については、「タイピングソフト特打とは?」でも詳しく紹介しています。
タイピングゲームは「実力チェック」に使う
寿司打のような早打ちゲームは、楽しく続けられる反面、時間制限があるため焦って手元を見たり、正確さを忘れたりしがちです。
基本が身につくまではナビ付きの練習ソフトで正確さを磨き、ゲームは「1ヶ月前と比べてどれだけ速くなったか」を確かめる実力チェックとして使うのがおすすめです。寿司打の上手な使い方は「寿司打のコツと練習法」で、スピード重視と正確さ重視で寿司打をプレイして比べた結果は「スピード重視と正確さ重視で寿司打をプレイしてみた」で紹介しています。
速度が伸び悩んだときに見直したいこと
練習を続けていると、記録がなかなか伸びない時期がやってきます。そんなときは、スピードを上げようと力むのではなく、次のポイントを見直してみてください。
- ホームポジションに指が戻っているか:打ち終わったあと、F・Jの突起に人差し指が戻っているかを確認しましょう。指の位置がずれると、ミスが一気に増えます。
- 手元をチラッと見ていないか:わからないキーがあると、つい手元を確認したくなります。間違えてもよいので、画面から目を離さずに打ちましょう。
- 苦手なキーを放置していないか:記録を見返すと、よく間違えるキーがわかってきます。苦手なキーを含む単語を集中的に練習すると、全体の速度も上がります。
- ミスが増えたらスピードを落としているか:ミスが続くときは、いったんゆっくり正確に打つ練習に戻りましょう。遠回りに見えて、これが一番の近道です。
自分の速さが遅いのかどうか、目安を知りたい方は「タイピングが遅いのは恥ずかしい?遅い人の特徴と速さの目安」もご覧ください。
タイピングの速さについてよくある質問
1. タイピングを速くするいちばんのコツは何ですか?
速さより正確さを優先することです。スピードを意識するほどミスが増え、直す時間がかかるため、正確に打つほうが結果的に速くなります。
2. 目標はどのように立てればいいですか?
月ごとに「これならいけそう」と思える目標を立てます。たとえば寿司打で今1,000点くらいなら、1か月後に1,500点を目指す、という立て方です。
3. 練習におすすめのソフトはありますか?
基本練習なら、無料のオンラインソフト「マイタイピング」や「イータイピング」で十分です。有料なら「特打」がおすすめです。
4. 寿司打などのタイピングゲームは、いつ使えばいいですか?
基本が身につくまでは練習ソフトで正確さを磨き、ゲームは「1か月前と比べてどれだけ速くなったか」を確かめる実力チェックに使うのがおすすめです。
5. 記録が伸び悩んだときは、何を見直せばいいですか?
ホームポジションに指が戻っているか、手元をチラッと見ていないか、苦手なキーを放置していないか、ミスが増えたらスピードを落としているか、の4つを見直しましょう。
まとめ
タイピングを速くする方法のポイントをまとめます。
- タイピング速度を上げるいちばんの近道は、焦ってスピードを求めず、正確さを優先すること
- 「正確に打つ=結果的に速い」。ミスが減れば打ち直しの時間がなくなり、自然と速くなる
- 基本は「正しい指使い(ホームポジション)」「キーボードを見ずに画面を見て打つ」「打ちやすい姿勢」の3つ
- 自分に合った練習方法を見つけ、短い時間でも毎日続ける
- 月ごとの小さな目標と毎日の記録、家族やSNSでの共有がモチベーションを支える
- 無料ならマイタイピングやイータイピング、有料なら特打がおすすめ
タイピングの練習には卒業の期限はありません。一番の難関は、キーの配置を覚えきるまでの最初の時期です。そこを乗り越えれば、スピードは少しずつ、でも確実についてきます。一生手元を見ながら打ち続けるより、今から数ヶ月がんばるほうがずっとお得です。焦らず、じっくりと練習を続けていきましょう。
