「スマホで文字を打つのが遅くて、返信を書くだけで疲れてしまう」。そんなときに試してほしいのが、スマホの音声入力です。

iPhone では、日本語の音声入力でも句読点が自動で入ります。多くの言語は iPhone の中で処理されるので、インターネットにつながっていなくても使えると、Apple の公式サポートに書かれています(iPhoneでテキストを音声入力する、2026年10月11日確認)。

手順や言い方は、Apple・Google の公式サポートで確認できたものだけを書いています。

スマホの音声入力では何ができる?

スマホの音声入力は、キーボードのマイクボタンを押して話すと、その言葉が文字になる機能です。メッセージ、メール、メモなど、ふだん文字を打てる場所なら、たいてい使えます。

キーボードと一緒に使える

iPhone では、音声入力をしている間もキーボードが開いたままです。話している途中で指で打つこともでき、声と指を行き来しながら入力できます(Apple の公式サポート)。Android の Gboard でも、Google Pixel 6 以降で使える「高度な音声入力機能」では、マイクがオンのままキーボードで入力できます(Gboard ヘルプ)。

打つのが苦手な人の「下書き係」になる

研究員は44歳からタッチタイピングを練習しました。ひととおり打てるようになるまでには約3か月かかっています。その経験から、指で打つのがつらいうちは、声で下書きをして、直すところだけ指やキーボードを使う、という分け方をすすめています。音声入力とタイピングの使い分けは「音声入力とタイピングの使い分け」でくわしくまとめています。

iPhone の音声入力のやり方は?

※2026年10月時点の「iPhoneユーザガイド」(iOS 27)の説明をもとにしています。iOS のバージョンによって、画面や項目名がちがうことがあります。

1. 音声入力をオンにする

まず、音声入力が使える状態になっているかを確かめます。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「一般」→「キーボード」の順にタップする
  3. 「音声入力を有効にする」をオンにする(メッセージが出たら「音声入力を有効にする」をタップ)

キーボードにマイクのボタンが見当たらないときも、この設定を確かめてください。

2. マイクボタンを押して話す

  1. メモやメッセージなど、文字を入れたい場所をタップして、入力を始める位置にカーソルを置く
  2. キーボードのマイクボタンをタップする
  3. カーソルの近くにマイクのマークが出たら、話しはじめる

3. 音声入力を止める

止め方は3つあります。

  • マイクのボタンをもう一度タップする
  • 「音声入力を停止」と言う
  • 何も話さずに30秒待つ(自動で止まります)

通信とプライバシーで気をつけること

Apple のサポートには、次のような注意も書かれています。

  • 音声入力を使うと、モバイルデータ通信の料金がかかる場合がある
  • 検索の入力欄に音声入力したときは、検索のために、その文字が検索エンジンに送られることがある

どんな情報が Apple に送られるかは、音声入力の設定にある「音声入力とプライバシーについて」で確かめられます。

iPhone で句読点・改行・絵文字を入れるには?

句読点は自動で入る

Apple の「iOSとiPadOSで利用できる機能」では、「音声入力:自動句読点」の対応言語に**日本語(日本)**が入っています。対応している言語では、話すと自動でカンマ・ピリオド・疑問符が入る、とサポートに書かれています。

自動で入る句読点がじゃまなときは、「設定」→「一般」→「キーボード」で「自動句読点」をオフにできます。

句読点を自分で入れたいときは、記号の名前を言います。Apple の「テキストの音声入力に使えるコマンド」には、「感嘆符」(!)、「疑問符」(?)、「開き丸かっこ」「閉じ丸かっこ」などの言い方が載っています。

なお、この一覧に日本語の「。」「、」を入れる言い方は載っていませんでした。「まる」「てん」と言って入るかどうかは、公式では確認できていません。句読点が思ったとおりに入らないときは、あとで指で直すほうが早く済みます。

改行は「改行」と言う

Apple のサポートでは、改行したいときは「改行」や「新しい段落」などと言う、と案内されています。コマンドの一覧のほうには「次の行」(新しい行を始める)、「次の段落」(新しい段落を始める)と書かれています。

どれかで改行されないときは、別の言い方を試すか、キーボードの改行キーを押してください。

絵文字は「〇〇の絵文字」と言う

絵文字は「ハートの絵文字」「笑顔の絵文字」のように、絵文字の名前に「の絵文字」をつけて言います。声で絵文字を入れる機能も、対応言語に日本語(日本)が入っています(iOSとiPadOSで利用できる機能)。

Android(Gboard)の音声入力のやり方は?

Android のスマホは、メーカーや機種によって、最初から入っているキーボードがちがうことがあります。ここでは Google のキーボード「Gboard」の手順を紹介します。Gboard の公式ヘルプでは、一部の手順は Android 7.0 以降でだけ動く、と書かれています。

1. マイクアイコンを押して話す

Gboard ヘルプ「音声入力」の手順は次のとおりです。

  1. Gboard を入れる(入っていない場合)
  2. Gmail や Keep など、文字を入力できるアプリを開く
  3. 文字を入れたい場所をタップする
  4. キーボードの上にあるマイクアイコンをタップする
  5. 「お話しください」と出たら、入力したい内容を話す

2. 句読点について

Gboard のヘルプには、言葉で句読点を足せること、ただし一部の言語では足せない場合があること、だけが書かれていて、日本語でどう言えばよいかの一覧は載っていませんでした。改行の言い方も、公式ヘルプでは確認できていません。

句読点や改行がうまく入らないときは、話し終わってからキーボードで足すのが確実です。

Google Pixel 6 以降の「高度な音声入力機能」

Google Pixel 6 以降(Pixel Fold・Pixel Tablet も含む)では、「高度な音声入力機能」が使えます。日本語にも対応しています(Gboard ヘルプ「高度な音声入力機能を使用する」)。

  • 話すと自動で句読点が入る
  • 「笑顔の絵文字」のように、絵文字の名前を言うと絵文字が入る
  • 「止めて」と言うと音声入力が止まる
  • 「送信して」と言うとメッセージを送れる
  • 「消去して」で最後の文、「すべて消去して」で全部の文字を消せる

オン・オフは、キーボードの上の設定アイコン →[音声入力]→[高度な音声入力機能]で切り替えます。自動で句読点が入るのを止めたいときは、同じ[音声入力]の画面で[句読点を自動的に追加]をオフにします。

話しているときに情報アイコンをタップすると、ほかに使える音声コマンドを確かめられます。

誤変換はどう直す?

音声入力では、同じ読みの別の漢字になったり、人の名前がちがう字になったりすることがあります。直し方は、iPhone と Android で少しちがいます。

iPhone:日本語は指で直すのが早い

Apple の一覧では、「〜を〜に変更」「〜を削除」のように声で文章を直すコマンドは、「iPhone SE を除く iPhone 12 以降の米国英語で使用可能」と書かれています。日本語では、この直し方は使えないと考えておいたほうがよさそうです。

日本語の誤変換は、次の順で直すと手間がかかりません。

  1. 話し終わったら、まちがった言葉をタップしてカーソルを置く
  2. キーボードで消して、打ち直す(音声入力中もキーボードは開いたままです)
  3. 言い直したいときは、消したところでもう一度マイクボタンを押して話す

Android:言葉を長押しして言い直せる

Gboard のヘルプには「単語を置換する」方法が載っています。

  1. 直したい言葉を長押しする
  2. キーボードの上のマイクアイコンをタップする
  3. 「お話しください」と出たら、正しい言葉を話す

高度な音声入力機能では、まちがった言葉をタップして、話し直す・打ち直す・出てきた候補をタップする、のどれかで直せます。

まちがいを減らす話し方

ここからは研究員の考えです。音声入力は、一度に長く話すほど、どこでまちがえたかを探すのが大変になります。

  • 一文ずつ区切って話し、そのつど画面を見る
  • 人の名前や会社名など、まちがえやすい言葉はあとで指で打つと決めておく
  • 静かな場所で、スマホのマイクに近づけて話す

人前で使いにくいときはどうする?

電車の中や職場では、声を出して入力するのは気が引けるものです。そんなときの工夫です。

その場では指、あとで声

人のいる場所では無理に声を使わず、ふだんどおり指で打ちます。iPhone は音声入力とキーボードを行き来しやすいので、短い返事は指、長い下書きは一人になってから声、と分けると使いやすくなります。

メモアプリに下書きしておく

メッセージアプリにいきなり話しかけると、送る前に落ち着いて見直しにくいことがあります。まずメモアプリに話して下書きを作り、直してからコピーして送ると安心です。Pixel の高度な音声入力では「送信して」で送れてしまうので、とくに気をつけてください。

人に聞かれたくないことは話さない

パスワードや住所、カードの番号などは、声に出して入力しないようにしましょう。周りの人に聞こえてしまいます。こうした文字は、指で打つほうが安全です。

長い文章はパソコンで直すと楽

スマホの音声入力は、思いついたことをさっと残すのに向いています。いっぽう、長い文章を読み返して、言葉を入れ替えたり、段落を組み替えたりするのは、スマホの小さな画面では大変です。

研究員がすすめるのは、次の流れです。

  1. スマホの音声入力で、思いつくまま下書きする
  2. 下書きをメールやクラウドのメモでパソコンに送る
  3. パソコンのキーボードで読み直して整える

パソコンにも、無料の音声入力があります。Windows・Mac・Google ドキュメントでの使い方は「パソコンの音声入力のやり方」で紹介しています。Google ドキュメントで文章を整えるコツは「Googleドキュメントの効率化5ステップ」も参考にしてください。

直す作業は、手元を見ずに打てると格段に楽になります。キーボードを見ないで打つ練習は「キーボードを見ないで打つには?」で、5段階に分けて説明しています。

スマホの音声入力についてよくある質問

1. iPhone のキーボードにマイクのボタンがありません

「設定」→「一般」→「キーボード」で「音声入力を有効にする」がオンになっているかを確かめてください。オフになっているとマイクのボタンは出ません。

2. iPhone で句読点を入れるにはどうすればいいですか?

日本語は、話すと自動で句読点が入ります。自分で入れたいときは「感嘆符」「疑問符」のように記号の名前を言います。自動で入れたくないときは「自動句読点」をオフにします。

3. 音声入力で改行するには?

iPhone では「改行」や「新しい段落」と言います。Android の Gboard は、改行の言い方を公式ヘルプで確認できなかったので、キーボードの改行キーで入れるのが確実です。

4. 声で誤変換を直せますか?

iPhone で声で文章を直すコマンドは、米国英語のみの対応です。日本語はまちがった言葉をタップして指で直します。Android の Gboard は、直したい言葉を長押ししてからマイクで言い直せます。

5. インターネットにつながっていなくても使えますか?

iPhone は、多くの言語の音声入力が iPhone の中で処理され、インターネット接続は要らないと Apple が案内しています。ただし、モバイルデータ通信の料金がかかる場合がある、とも書かれています。

まとめ

  • スマホの音声入力は、キーボードのマイクボタンを押して話すだけで使える
  • iPhone は「設定」→「一般」→「キーボード」で「音声入力を有効にする」をオンにする
  • iPhone は日本語でも句読点が自動で入る。改行は「改行」、絵文字は「〇〇の絵文字」と言う
  • Android の Gboard は、キーボードの上のマイクアイコンから。Pixel 6 以降は高度な音声入力機能も使える
  • 誤変換は、iPhone は指で、Gboard は言葉を長押しして言い直す
  • 長い文章は、スマホで下書きしてパソコンのキーボードで整えると楽

まずは今日のメモを1つ、スマホの音声入力で書いてみてください。買い物のリストや、明日やることの一言で十分です。