「会議中にメモを取るのが追いつかない」「隣の人のタイピングが速くて、自分の遅さが恥ずかしい」。そんなふうに感じて、こっそり検索した方もいるのではないでしょうか。

研究員も、仕事で毎日パソコンを使うのに、長いあいだキーボードを見ながら人差し指で1文字ずつ打っていました。44歳でタッチタイピングの練習を始め、約3か月でひととおり手元を見ずに打てるようになっています。

この記事では、タイピングが遅い人に多い特徴、自分の速さの測り方と目安、急に遅くなったときに確かめること、そして遅さを直す順番を紹介します。

タイピングが遅いのは恥ずかしいこと?

結論から言うと、タイピングが遅いのは恥ずかしいことではありません。

パソコンを毎日使う仕事の人もいれば、ほとんど使わない仕事の人もいます。スマートフォンでの入力には慣れていても、パソコンのキーボードは苦手という人も少なくありません。タッチタイピングができる人・できない人の割合については「タッチタイピングができる人・できない人の割合」で紹介しています。

大切なのは、今の速さではなく、遅い原因がわかれば直せるということです。タイピングは、自転車と同じように練習で身につく技術です。

タイピングが遅い人に多い6つの特徴

タイピングが遅い人に多い6つの特徴のチェックリスト。手元を見て打っている、使う指が決まっていない、打ち直しが多い、指の定位置がない、キーを探して止まる、変換で手間どる

1. 手元を見て打っている

画面と手元を何度も行き来すると、そのたびに目の焦点を合わせ直すことになり、時間がかかります。打ち間違いに気づくのも遅れます。

2. 使う指が決まっていない

人差し指だけ、または2〜3本の指で打っていると、指を大きく動かすことになり、速く打てません。キーごとに使う指を決めると、指の動きが小さくなります。

3. 打ち直しが多い

速く打とうとしてミスが増え、BackSpace で消して打ち直す……をくり返していると、結果的に遅くなります。ミスの減らし方は「タイピングのミスを減らす10のコツ」で紹介しています。

4. 指の定位置(ホームポジション)がない

指を置く定位置がないと、打つたびに手の位置がずれ、キーを探すことになります。「F」と「J」の突起に人差し指を置く「ホームポジション」を決めるだけで、打ちやすさが変わります。

5. キーを探して手が止まる

あまり使わない文字や記号、数字のところで手が止まるのも、遅くなる原因です。記号や数字の打ち方は「キーボードの記号の打ち方一覧」「数字キーもタッチタイピングで打つコツ」で紹介しています。

6. 変換や切り替えで手間どる

文字を打つのは速くても、漢字の変換や、日本語と英字の切り替えにもたつくと、全体として遅くなります。F7(カタカナ)や F10(半角英数字)などのキーを覚えると、変換の手間が減ります。キーの働きは「キーボードのキーの名前と役割一覧」にまとめています。

自分の速さを測ってみよう

遅いかどうかを感覚で決めつける前に、一度、今の速さと正確さを測ってみるのがおすすめです。

当サイトの「無料のタイピング練習ゲーム」では、打ち終わると「正確さ」と「1分あたりに打った数(打/分)」が表示されます。今の数字をメモしておくと、練習の成果がはっきりわかります。記録には、印刷して使える「練習記録シート」も使えます。

タイピングの速さの目安

仕事でどのくらいの速さが必要かは、職種や仕事の内容によってちがい、決まった基準はありません。目安にしやすいのは、タイピングの検定の基準です(2026年10月時点の公式サイトの情報)。

検定基準の例
タイピング技能検定(イータイピング)3級が「平均的なオフィスワーカーのレベル」とされている
日本語ワープロ検定(日本情報処理検定協会)速度問題は10分間で、4級200字〜初段800字
パソコン検定タイピング試験(全日本情報学習振興協会)3級は10分間で400文字以上・正答率90%以上

たとえば日本語ワープロ検定の4級は、10分間で200字。1分あたり20字です。最初はこのあたりを目標にして、少しずつ上の基準を目指していくとよいでしょう。資格ごとの基準は「タイピング資格・検定おすすめ7選」にまとめています。

急に遅くなったときに確かめること

「前はもっと速く打てたのに、急に遅くなった」というときは、打ち方以外の原因かもしれません。

  • 入力モードが変わっていないか:かな入力になっている、英字が大文字になるなど。直し方は「キーボード入力がおかしい時の直し方」をご覧ください
  • キーボードの調子が悪くないか:反応しにくいキーや、引っかかるキーがないか
  • パソコンが重くなっていないか:打った文字が遅れて表示されるときは、パソコン側の問題のこともあります
  • 指や手首が疲れていないか:長時間の作業で疲れがたまると、速さも正確さも落ちます。対策は「タイピング疲れの原因と対策」で紹介しています

遅さを直す順番は「正確さ → 速さ」

タイピングを速くしたいときほど、まずは正確さを優先しましょう。ミスが減れば打ち直しの時間が減り、結果として速くなります。

  1. ホームポジションを決める:F と J に人差し指を置き、打ったら戻る(ホームポジションとは?)
  2. 手元を見ずに打つ:わからなくなったら、手元ではなく画面の横に貼った配列表を見る(キーボードを見ないで打つには?)
  3. 正確に打てるようになってから、速さを意識する(タイピングを速くする方法)

研究員も、速さより正確さを優先して練習を続けたことで、少しずつ速くなりました。上達しないと感じたときは「タッチタイピングが上達しない原因とコツ」も参考にしてください。

タイピングが遅いことについてよくある質問

1. 大人になってからでも、タイピングは速くなりますか?

なります。研究員は44歳から練習を始め、約3か月でひととおり手元を見ずに打てるようになりました。何歳からでも、練習すれば上達します。

2. タイピングが遅いのは、頭が悪いからですか?

そうではありません。タイピングの速さは、多くの場合、打ち方のクセや練習量によるものです。打ち方を直せば速くなります。

3. タイピングが極端に遅いのは、障害のせいでしょうか?

この記事では、タイピングの速さだけで何かを判断することはできません。手や指の動かしにくさ、読み書きのしにくさなどで気になることがある場合は、医療機関などの専門家に相談してください。

4. 仕事では、どのくらいの速さがあればいいですか?

決まった基準はありませんが、タイピング技能検定の3級が「平均的なオフィスワーカーのレベル」とされているのが目安になります。

5. 何から始めればいいですか?

まずは今の速さと正確さを測り、ホームポジションを決めることから始めましょう。毎日10分でも続けることが大切です。

まとめ

  • タイピングが遅いのは恥ずかしいことではない。原因がわかれば直せる
  • 遅い人に多いのは、手元を見る・使う指が決まっていない・打ち直しが多い・定位置がない・キーを探して止まる・変換で手間どる、の6つ
  • まず今の速さと正確さを測る。目安には検定の基準が使える
  • 急に遅くなったときは、入力モード・キーボード・パソコン・疲れを確かめる
  • 直す順番は「正確さ → 速さ」

遅いと感じている今がいちばんの伸びどきです。研究員も、人差し指で1文字ずつ打っていたところから、44歳で練習を始めて打てるようになりました。まずは今日、自分の速さを測るところから始めてみましょう。